平成７年２月２２日

【２月２２日（水）はれ】

４日目　作業２日目

前日と同じコースで水道局へ向かう。

途中の焼け野原を見るとやはり胸が痛んだ。

駐車場で車から降りるとそばに建っているマンションが

傾いている事に気づいた。作業初日は緊張していたためか、

周りが見えていなかったようである。

左側のマンションが少し右側に傾いている。

（写真：水道局西部センター臨時駐車場から北向きに撮影）

１件目　須磨区外浜

　Ｙ田様メーター廻り破損。漏水場所不明。

止水栓を開けたが水が来ていない。道路内にて漏水している模様。

隣近所は本管から止水栓までを道路掘削して修繕しているが

Ｙ田邸だけが引き込み部分を道路掘削をしていない。

近隣の状況からすると、このエリアは本管と宅地内引き込み管が

破壊されているようである。

道路内の修繕については我々の管轄外なので、水道局へ連絡して

もらうことになった。

（管轄外というのは道路掘削班とは装備、人員が違うため）

道路埋設部分の修繕班によって修理してもらった後にすぐに水が

使えるようにとメーター部分に水栓立ち上がりを作った。

２件目　長田区浜添通　Ｉ上様

開栓通水。壁立ち上がり部分にて漏水。破損箇所を修繕。通水完了。

３件目　長田区浜添通　Ｆ田様

開栓通水。宅内漏水。

修理不能のため、メーター下流側に水栓立ち上がり取付。

４件目　長田区日吉町　Ｍ川様

開栓通水。宅地内建物内共に異常なし。通水完了。

５件目　長田区若松　Ｋ口様

開栓不能。止水栓が破損。修理不能。

６件目　長田区腕塚町　Ｉ元様

開栓通水。宅内漏水。お客様は漏水箇所全てを無償で修繕してくれるも

のと思っていた。水道局においての工事範囲は通水して漏水していた場

合に、簡単に直せる範囲までは無償で行うが、そうで無い場合には

神戸市指定工事店にて有償での修理となり、修理不能の場合には外部に

仮の立ち上がり水栓を取り付けますと説明をした。

奥様では判断できないので、お留守のご主人様と相談の上決めたいとの

話となり、作業中断となった。

水道局へ戻って５時。

少しずつ道路が分かってきたが、作業車で行けない場所もかなりあり、

移動に時間がかかっている。

作業２日目を終えて、

家の被害状況にあまりにも違いがあることに驚く。

まったく被害の無い感じの家の隣が

完全に崩壊しているのも珍しくなく、

家を探すために歩いていると

崩壊した家の前に花やジュースが手向けてあるのが目に付く。

１ヶ月以上も水道が使えずに不自由な生活をされているので、

我々の到着を心待ちにされている方々が多く、

すぐにでも水が使えるものと期待されているのだが、

漏水で使えない状況をお伝えしたときのガッカリする表情を

見ると、とても悪い事をしているような気持ちにさえなった。

叱られる場面もあったが、その方がまだ気楽だったかもしれない。

作業２日目で、現場の状況、お客様の状況をほぼ掴むことができた。

つぎへ